町内会・自治会に入らないとどうなる?一軒家の未加入の割合も調査

町内会・自治会に入らないとどうなる?一軒家の未加入の割合も調査

「新しい地域に引っ越ししたとき、町内会・自治会に誘われた」、「今まで町内会・自治会に入っているけど、退会したい」など、「町内会・自治会に入らないとどうなるのか?」が気になっている人が多くいます。

町内会・自治会に入らないと気になるのが、「ゴミ捨て場(ゴミ集積所)が使えるのか?」「地元の人たちから嫌がらせを受けないのか?」だと思います。

今回の記事では町内会・自治会の運営者側ではなく、一般の人が疑問に思う「町内会・自治会に入らないとどうなるのか?」について、今までの経験や実体験を元に現役町内会長のヒラリがお伝えします。

ヒラリ

このページの内容について、みなさんの町内会・自治会の情報を募集しています。詳細は「町内会・自治会の情報募集」をご覧ください。

目次

町内会・自治会に入らないとどうなる?(デメリット)

町内会・自治会に入らないとどうなる?(デメリット)

町内会・自治会に入らないと「ゴミ捨て場が使えない?」「町内会・自治会に入っている人から非常識な人だと思われる?」「町内会・自治会が主催の行事に参加できない?」などの不安にお答えします。

現在、ヒラリは町内会長をしていますが、町内会長になる前まで「町内会と関わりたくない」、「町内会って必要ないんじゃない?」と思っていました。

そのため、「こういう良くないことがあるから町内会・自治会に入った方がいいですよ」という町内会・自治会に入らないデメリットを全面的に出すのではなく、できるだけ第三者の視線でお伝えしていきます。

自治会が管理するゴミ捨て場が使えない?

自治会が管理するゴミ捨て場が使えない?

良いことか悪いことかは置いといて、実際に町内会・自治会に入らないとゴミ捨て場(ゴミ集積所)の利用で困ることがあります。

ゴミ捨て場を管理している人

ゴミの収集方法は各自治体によって異なり、自宅前に出すところ、みんなが町内や集合住宅の決められたゴミ捨て場に出すところ、ゴミの種類によって出すところが違うところなど、色々なパターンがあります。

ゴミ捨て場にゴミ出しをする地域では、町内会・自治会が管理しているところが多くあります。

朝の早い時間帯から町内会・自治会の当番がゴミ捨て場に立って、ゴミの管理をしたり、カラスや猫に荒らされたゴミをきれいにしています。

ヒラリ

ヒラリの地域では、基本的にはゴミは自宅前の回収ですが、週に1回、瓶や缶、ペットボトルをゴミ捨て場に持っていきます。
そのため、町内会の保健委員のみなさんが、暑い日も寒い日も、雨の日も雪の日も、朝の早い時間にゴミ捨て場に立ってくれています。

町内会・自治会に入らないとゴミ捨て場が使えないの?

町内会・自治会の立場からすると町内会・自治会に入り、町内会費・自治会費を収めている人たちの中から代表者を決めてゴミ捨て場の管理をしているため、町内会・自治会に入っていない人がゴミ捨て場にゴミを捨てるのは快く思っていない人が一部いるのは事実です。

だからと言って、町内会・自治会に入らない人が、ゴミ捨て場が使えないということはありませんし、そういった法律はありません。

町内会・自治会に入っている人は「町内会・自治会に入っていないのにゴミ捨て場を使うのは良くないんじゃないか」、町内会・自治会に入っていない人は「町内会・自治会に入っていなくても、ゴミ捨て場を使う権利はある」とずっと平行線のままですし、町内会・自治会が存在している以上、解決できない問題なのかもしれません。

町内会・自治会に入っていない人の中には、人目を気にして、ゴミ捨て場にゴミを捨てに行けず、ゴミ屋敷になってしまったという例もあるそうです。

理想はすべてのゴミを自宅前に置き、それを回収してくれる方式になれば、ゴミ捨て場の問題は解決するんだとヒラリは思います。

ただ、すべての市区町村でこの方式を採用するのは難しいため、今のところ、このゴミ捨て場の問題は、穏便な話し合いで解決するしかないのが現実です。

ヒラリ

ヒラリの町内会では、大きな空き地に新しい住宅が30戸ほど建ち、その半数しか町内会に入っていませんが、町内会が管理するゴミ捨て場は誰でも使えます。

町内会・自治会と未加入者の裁判

過去に町内会・自治会と未加入者の間で裁判が行われたことがありますが、世間でも話題になったのは、神戸市の裁判です。

2020年に「神戸市で自治会に入っていないことを理由にゴミ捨て場を利用できないのは違法だ」ということで、訴訟に発展したケースがニュースになりました。

2021年、神戸地裁では「自治会の対応は違法」という判決が出ました。

夫妻にはごみ捨て場を利用する権利があると認めるとともに自治会の対応は違法として、計20万円の損害賠償を命じた。

引用元:産経ニュース|参詣自治会非加入でゴミ捨て場「出禁」は違法か 最高裁に舞台が移った住民トラブル

この判決を不服とした自治会側は2023年に控訴し、大阪高裁でも神戸地裁と似たような判決が出ました。

たとえ自治会に入っていなくても維持管理費などの負担を求めればよく、「非自治会員の利用を一切認めないのは正当化できない」と判断。そうした金銭負担の提案を夫妻にすることなく〝出禁〟(出入り禁止)としたのは、入会の強制に等しいとして計30万円の支払いを命じた。
ただ、1審が認定していた夫妻がごみ捨て場を利用する権利自体は認めなかった。

引用元:産経ニュース|参詣自治会非加入でゴミ捨て場「出禁」は違法か 最高裁に舞台が移った住民トラブル

現在、この判決は上告されて最高裁で継続中のため、最終的にどのような判決になるかを見守る必要があります。

この裁判は極端だったとしても、国立環境研究所(茨城県)の2020年に全国の市町村を対象に行った調査によると70%の市町村で「町内会・自治会の未加入者がゴミ捨て場を使えない」というトラブルが起こっているそうです。

70%の市町村で自治会未加入者がごみ集積所を使えないといったトラブルが起こっていました。

引用元:国立環境研究所|増える自治会未加入者、ごみ集積所の管理はどうする?

ゴミ捨て場問題を一気に解決できるのは難しいと思いますが、地域の住民がコミュニケーションを取り、お互いを尊重し合いながら生活できれば、こういった問題も少なくなるんだと思います。

町内会・自治会の役割や意義を知ってもらい、みなさんが自主的に町内会・自治会に入ってもらえるようになるのが、理想です。

ヒラリ

当面の間、ヒラリは町会長を続ける予定です。
ヒラリはリーダーシップを取って、人をまとめるようなタイプではないため、町内会に入っている人、町内会に入っていない人の区別をつけずに、コミュニケーションをとって、行こうと考えています。

同じ地域に住む人たちとの交流がなくなる

同じ地域に住む人たちとの交流がなくなる

町内会・自治会に「入る」「入らない」関係なく、同じ地域に住む人とは親しくできるのが一番いいのですが、町内会・自治会に「入っている人」と「入っていない人」との間に壁ができてしまうことがあります。

「地域の人たちと交流したくないし、どのように思われても気にしない」という心が強い人ならいいのですが、「町内会・自治会に入らないと非常識だと思われるかも」や「町内会・自治会に入っていないと嫌がらせを受けるかも」と同じ地域に住む人のことが気になる人にとっては、生活しづらい状況になることもあります。

例えば、町内会・自治会で防犯パトロールをするとき、清掃活動をするとき、ゴミ捨て場で当番をするときなど、同じ地域で生活していると町内会・自治会に入っている人と顔を合わせる機会がよくあります。

こういうときに「あの人たちとすれ違うのが嫌だな」「挨拶するのが嫌だな」というネガティブな感情が出てしまうと、気分がよくありません。

どうしても、町内会・自治会に入っている人は「地域のためにがんばっている」、入っていない人は「地域のことをがんばっていない」という認識になってしまうので、この気持ちの差を埋めることができればいいのですが、なかなか難しいと実感しています。

ヒラリ

ヒラリの場合、同じ町内に住んでいる人すべてを知っている訳ではないため、子どもたちと散歩しているときなど、同じ町内で出会った人には、挨拶をするようにしています。
町内会に入っていない人とわかっても、気にせずに話しかけたりもしています。

町内会・自治会主催の行事に参加しづらい

町内会・自治会主催の行事に参加しづらい

夏祭りやフリーマーケット、運動会などのスポーツのイベントなどを開催している町内会・自治会もあります。

例えば、町内会・自治会がチームを作る卓球チームの場合、町内会・自治会に入っていないと出場ができません。

夏祭りに遊びに行ったり、フリーマーケットにお客さんとして参加することは、町内会・自治会に入っていなくてもできます。

同じ地域に住む人たちとの交流がなくなる」でもお伝えした通り、あとは気持ちの問題です。

「町内会・自治会主催の行事に一切興味がない」「夏祭りやフリーマーケットには人の目を気にせずに遊びに行ける」という人は、自分が興味がある行事に遊びに行けばいいと思います。

ただ、「本当は参加したいけど、町内会・自治会の人たちのことが気になって参加できない」と思ってしまう人にとっては、町内会・自治会に入っていないといことが負担になってしまいます。

例えば町内会・自治会に入っていなくて、「夏祭りに興味がないから行かなくても全く問題ない」と本人が思ったとしても、子どもが「夏祭りに行きたい」となったときに、「うちは町内会・自治会に入っていないから、夏祭りに行っちゃダメ」というのは、かわいそうな気がします。

ヒラリ

ヒラリの地域では、町内会主催の行事がなくなりつつあり、学区(小学校の区分)主催の行事がメインとなっていますので、町内会・自治会に入っていないから参加しづらいということはあまりありません。

子ども会や老人会などの団体に入れない

子ども会や老人会などの団体に入れない

町内会・自治会によって異なりますが、子ども会や老人会などの団体(中には婦人会もあったりします)は、町内会・自治会に入っている人が会員になれる仕組みになっています。

町内会・自治会に入っていないと子ども会や老人会などの団体の活動に参加できません。

近年では、こういった団体に興味がない人が多いため、「入れなくても問題ないよ」と言われるかもしれません。

ただ、子ども会については、お子さん本人が「子ども会に入らない」と決めたわけではないため、「あの子たち(子ども会に入っている子たち)は、ボーリング大会に行けるのに、どうして私は行けないの?」と質問を受けるという困った状況になってしまうこともあります。

お子さんがいる家庭は、「子ども会に入るために町内会・自治会に入っている」という人もいますし、町内会・自治会からの声がけのときに「子ども会に参加できますよ」と子ども会の良さを伝えることもあります。

「子ども会にも親が役員にならなければいけない」ということで、お子さんが子ども会に興味があっても、子ども会に入らない人がいるのも事実です。

ヒラリ

ヒラリの町内に住んでいる小学生のお子さんがいる家庭で、町内会に入っていても子ども会には入っていないというところもあります。

大規模な災害時の支援が遅れる

大規模な災害時の支援が遅れる

町内会・自治会の役員が入会について話をするときに「大規模な災害が起きたときにサポートできます」とお話すると「災害時は町内会・自治会ではなく、国や市区町村が対応してくれますよね?」と切り返しされることがあります。

災害時は国や市区町村が助けに入ってくれますが、大規模な災害時には国や市区町村が助けてくれるまで数日かかります。

その数日間を「いかに乗り切るか」が大切になります。

町内会・自治会のサポート

大規模な災害が発生した場合に備えて、町内会・自治会に入っている人向けの情報伝達手段、町内会・自治会では避難場所や避難経路を考えたり、防災グッズや非常食を備蓄しています。

国や市区町村からの緊急情報は、テレビやネットでも確認できますが、地元のことはまず最初に町内会長・自治会長に連絡が来ます。

「町内会・自治会に入っていないから後回しにする」という人道に反したことはしませんが、町内会・自治会に入っていないと情報が伝わるのが遅くなって、町内会・自治会としてのサポートが遅れます。

避難場所は誰でも使える

大規模な災害時は学校や公民館が避難場所になりますが、こちらも町内会・自治会に入っていなくても避難できます。

避難先では避難した人たちが協力し合っって、避難生活を送らなければいけないため、町内会・自治会に入っている人が中心となります。

日頃の防災訓練は面倒ではありますが、町内会・自治会に入っている人は訓練をしているため、訓練をしていない人より、「いざというとき」には動けます。

町内会・自治会に入っていてもそうですが、町内会・自治会に入らない場合は特に大規模な災害が起きたときを想定して、家庭で防災グッズや非常食を買って備えることをおすすめします。

ヒラリ

ヒラリの町内会では、町内会としての防災訓練はありませんが、学区(小学校の区分)や行政が主催の防災訓練があり、町内会の役員や組長が参加します。

行政への要望が通りにくい

行政への要望が通りにくい

町内会長・自治会長は、役所や役場、警察、消防の人たちと交流があります。

個人の要望は行政の上の方までは届きにくいのですが、日頃から地域のために貢献している町内会長・自治会長からの要望の方が実現しやすいです。

日頃からの行政との繋がりもありますが、町内会長・自治会長からの要望は「地域全体の要望」になるため、行政も耳を傾けてくれます。

「地域のことなんか要望することがない」と思うかもしれませんが、個別の案件でも町内会長・自治会長を通すと行政が対応してくれることもあります。

ヒラリ

ヒラリの場合、町内の人から相談があると行政に連絡することがよくあります。
すべての要望が通るわけではありませんが、行政はかなり親身になって対応してくれます。

町内会・自治会に入らないと良いこと(メリット)

町内会・自治会に入らないと良いこと(メリット)

町内会・自治会に入らないメリットについてお伝えします。

町内会費・自治会費の負担が必要ない

町内会・自治会は毎月や年に1度、会費を払う必要があります。

この会費は町内会・自治会の活動のために使われます。

町内会・自治会に入らないとこの会費を払う必要がありません

役員をする必要がない

町内会・自治会に入らないと役員をする必要がありません

「会費は払ってもいいけど、役員は絶対になりたくない」という人もいます。

地域によって異なりますが、会長、副会長、会計、会計監査、防犯委員、体育委員、保健委員などの役員が必要です。

役員になると負担が増えるのは事実です。

通常、役員には任期がありますが、任期中は定例会や行事などで時間が取られることがあるため、役員をやりたがらない人が多くいます。

特に現役世代で仕事も家族もある場合、町内会・自治会の役員になると仕事をする時間や家族と過ごす時間を犠牲にすることもあります。

ヒラリ

ヒラリの町内会の役員は長い間、同じ人がやっていますが、役員を毎年くじ引きで決めている町内会もあります。

地域の人たちと付き合う必要がない

町内会・自治会は地域の人が協力し合って成り立っていますが、人によっては地域の交流がストレスになることもあります。

特に人付き合いが苦手な人やプライベートを重視する人にとっては、町内会・自治会の活動は負担となることがあります。

町内会・自治会に入らないと地域の人と無理に付き合う必要がありません

一軒家の町内会・自治会未加入の割合は?

一軒家の町内会・自治会未加入の割合は?

マンションやアパート、団地などの賃貸の場合、入居時に町内会・自治会に入ることが必須になっている場合もありますし、入居者の代わりにオーナーが町内会費・自治会費を支払っているところもあります。

集合住宅の場合は、自分で入ったつもりじゃなくても、町内会・自治会に入っていることになっていることがよくあります。

そのため、気になるのが「一軒家で町内会・自治会に入っていない人の割合」だと思います。

ヒラリは、一軒家の町内会・自治会未加入の割合を調べてみましたが、一軒家だけの未加入の割合が掲載されている資料を見つけることができませんでした。

2022年4月に発表された「地域コミュニティに関する研究会」には、600市区町村を対象にした「市区町村における自治会等の加入率の平均」が掲載されていますので、ここではこの内容をご紹介します。

平成22年78.0%
平成23年77.6%
平成24年77.2%
平成25年76.5%
平成26年75.9%
平成27年75.3%
平成28年74.7%
平成29年74.0%
平成30年73.3%
令和元年72.4%
令和2年71.7%
引用:総務省|地域コミュニティに関する研究会

「市区町村における自治会等の加入率の平均」によると町内会・自治会への加入率がどの年も70%を超えていますが、都心部では平均より低く、小規模な町内会・自治会では平均より高いと思います。

年々、町内会・自治会への加入率が減少していますが、この平均70%以上を「今の時代でも70%以上ある」と捉えるのか、「70%しかない」と捉えるかで、かなり印象が異なりますね。

ヒラリ

ヒラリが町内会長をしている地域は、長く住んでいる人が多いので、一軒家の町内会の加入率は95%ぐらいありますが、大きな空き地にできた新しい住宅(約30戸)の町内会への加入率は50%ぐらいです。

町内会・自治会に入りたくない主な理由

町内会・自治会に入りたくない主な理由

町内会・自治会に入りたくない理由は人によって様々ですが、主な理由は以下の通りです。

  • 役員をやりたくない
  • 組長をやりたくない
  • 仕事で忙しい
  • 子育てで忙しい
  • 介護で忙しい
  • 病気や怪我をしている
  • 町内会費・自治会費を払いたくない
ヒラリ

ヒラリの町内会には町内をさらに細かく「組」に分け、その組の代表者を「組長」(1年交代)としています。
組長は、町内会費・自治会費を集めたり、町内会や学区の行事に参加したり、回覧板を回したりします。

町内会・自治会に入り、役員や組長になると時間や体力的な負担が多くなり、責任も生じます

特に現役世代では、仕事や子育てがある中、町内会・自治会の行事で時間を取られるのが嫌ですし、高齢になると思うように動けなくなるため、痛い身体を無理して動かしたくないですよね。

ただでさえ忙しいのに会費まで払って、町内会・自治会に入りたくない」という気持ちも理解できます。

でも、これって町内会・自治会に入っている人、役員や組長をしている人も同じなんです。

特に役員は、忙しい中、地域のために活動しています。

あの人は好きで役員をやってるんでしょ」と言われる人もいます。

好きだから役員をやっているかもしれませんが、地域に貢献したいという気持ちがないと役員はできません。

※役員の立場を利用したり、役員だから偉そうにしたり、お金を個人的に使う目的がある人もいるかもしれませんが、こういう人は自分のためだけに役員をしているため、ここには含めないでください。

「地域に貢献したい」と思っていても、「忙しくてできない」という人もいます。

昔ながらの町内会・自治会のやり方は、今の時代に合っていないところも多々あるので、地域のみんなが気軽に楽しく参加できるような仕組みづくりも必要です。

ヒラリ

ヒラリは町内会長になってから5年以上が経過しました。
今まで勉強したこと、経験したことを元に町内会を改善していこうと考えています。

町内会・自治会に入らなければいけない法律はある?

町内会・自治会に入らなければいけない法律はある?

町内会や自治会に入会する義務は法律で定められていませんし、強制的に加入させることができません。

あくまでも、町内会・自治会への入会は、任意(自由)です。

市区町村が発行している町内会・自治会に関するガイドブックにもこのように記載されています。

ここでは例として、3つの市区町村のガイドブックの内容をご紹介します。

東京都西東京市

自治会・町内会は一定地域内の住民が集まってつくるものですが、強制的に加
入するものではありません(任意加入)。

引用元:西東京市|西東京市 自治会・町内会ガイドブック

大阪府西宮市

自治会等は任意団体ですので、地域住民に加入を強制することはできません。

引用元:西宮市:自治会ガイドブック―加入促進編―

静岡県富士市

平成 17 年には、最高裁において権利能力のない社団である県営住宅の自治会の会員がいつでも当該自治会に対する一方的意思表示により退会することができるとされた事例があります。強制的な加入は違法となる場合があります。

引用元:富士市|令和6年度 富士市町内会・区ガイドブック

町内会・自治会への入会については、どの市区町村のガイドブックにも「入会は強制ではありません」または「入会は任意」ですと記載されています。

静岡県富士市の「令和6年度 富士市町内会・区ガイドブック」に記載されているように、自治会の退会について裁判になったこともあります。

昔は、「町内会・自治会には当たり前に入るべき」という考えが一般的だったかもしれませんが、今は「町内会・自治会の入会はあくまでも任意(自由)」ということになります。

町内会・自治会は地域の人たちの安心と安全を守る集まりです。

入会は任意ですが、前向きに参加できるといい経験ができます。

ヒラリ

ヒラリは、町内会・自治会の運営が難しい時代ですが、今の時代のスタイルに変えながら、地域の人たちのために町内会・自治会は残った方がいいと思います。
新しくヒラリの町内に引っ越ししてきた人、町内会に入っていない人に向けて、町内会・自治会の必要性、入会することの重要性、入会すると「こういった良いことがありますよ」というメリットを伝えていければいいなと思っています。

この記事のまとめ

今回は、「町内会・自治会に入らないとどうなる?」という不安がある人に向けた内容となっています。

町内会・自治会に入らないデメリットとしては、6つがあります。

  • 町内会(自治会)が管理するゴミ捨て場の問題
  • 同じ地域に住む人たちとの交流がなくなる
  • 町内会・自治会主催の行事に参加しづらい
  • 子ども会や老人会に入れない
  • 大規模な災害時の支援が遅れる
  • 行政への要望が通りにくい

町内会・自治会に入らないと良いこと(メリット)は、3つあります。

  • 町内会費・自治会費の負担が必要ない
  • 役員をする必要がない
  • 地域の人たちと付き合う必要がない

他に町内会・自治会未加入の割合、町内会・自治会に入りたくない理由、町内会・自治会に入らなければいけないという法律についてご紹介しました。

ヒラリ

このページの内容について、みなさんの町内会・自治会の情報を募集しています。詳細は「町内会・自治会の情報募集」をご覧ください。

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この記事を書いた人

現役町内会長のヒラリです。
年齢は40代、子育てをしながら地元の町内会長をしています。
「町内会のとびら」では、ヒラリが町内会を運営するときに必要な情報をまとめたり、実際に体験や経験したことを記事にしています。
町内会・自治会のことが気になる人、運営している人に役立ててもらえると嬉しいです。

詳しいプロフィールは運営者情報でご覧ください。

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