町内会費って何に使ってるの?不透明と言われるなお金の使い道を解説

町内会費って何に使ってるの?不透明と言われるなお金の使い道を解説

「町内会費って、いったい何に使われてるの?」

そんなふうに思ったことはありませんか?毎年集められる町内会費ですが、その使い道がよくわからない、という声も少なくありません。

会計報告を見ても専門的でわかりにくかったり、参加していないイベントにお金が使われていたりすると、「本当に必要なの?」と感じてしまう方もいるでしょう。

この記事では、町内会費の具体的な使い道や、不透明と感じられがちな理由、そして納得するためのヒントについて、わかりやすくお伝えしていきます。

目次

町内会費の使い道が「不透明」と感じる理由

「町内会費って、何に使われてるんだろう?」

そう思ったことがある方も多いかもしれません。

この章では、そう感じてしまう理由を3つに分けてご紹介していきます。

まずは、「会計報告がわかりにくい」という声に寄り添ってみましょう。

会計報告が難しくてわかりにくい

配られた会計報告書、見たけど…正直、何が書いてあるのかよくわからなかったです。

町内会費の使い道は、毎年「会計報告書」というかたちで報告されています。

でも、この報告書。

表形式で科目と金額が並んでいるだけ、ということも多く、読む側としてはとっつきにくいと感じることがあるんです。

たとえば「雑費」「消耗品費」といった項目が並んでいても、具体的に何に使ったのかがわからないと、疑問に思うのは自然なことです。

また、数字が中心で説明が少ないと、「何となくごまかされてる?」と感じてしまう人もいるかもしれません。

会計担当の方も誠実に作っているのですが、表現や説明の工夫が足りないと、「不透明」という印象を持たれてしまうのですね。

住民として、「何にどれだけ使われているのか」をしっかり知ることは当然の権利です。

だからこそ、わかりやすく伝える努力と、聞きやすい雰囲気の両方が大切だと感じます。

自分は使ってないのに…」という不公平感

夏祭りも行ってないし、防災訓練も出てないのに、なんで同じ会費払うの?

そう思ったことがある方も、けっして少なくありません。

町内会費は、基本的にすべての世帯から同じ金額で集めるのが一般的です。

でも、実際に活動に参加していないと、「自分には使われていない」と感じてしまうのも無理はありません。

たとえば、仕事や子育てで忙しい方はイベントや清掃活動に出る時間がなかったり、

高齢で参加が難しいという方もいらっしゃいます。

そんなときに、「なんとなく損してる気がする」と思ってしまうのは、ごく自然な感覚です。

一方で、役員として活動している人が「同じ金額なのに…」と感じてしまうこともあるため、お互いに見えない不満を抱えてしまいやすいのも事実です。

こうした不公平感を少しでもやわらげるには、「会費が何のために使われているのか」をていねいに説明してもらうことや、ちょっとした声かけが効果的かもしれません。

納得できるかどうかは、金額だけじゃなく「説明があるかどうか」でも変わってくるんですよね。

時代に合わない支出があると感じることも

なんで今でも回覧板?LINEでいいんじゃないかな…。

最近は、そう思う方も増えてきました。

町内会では、昔から続いている活動やルールが、そのまま維持されていることが少なくありません。

けれども生活スタイルが大きく変わった今、「それって本当に今も必要?」と感じる場面が出てきているんですよね。

たとえば、紙の印刷物や回覧板のために使われる費用。

以前なら当たり前でしたが、今はスマホで情報を受け取る時代です。

「もっと効率的な方法があるのに」と思うのも自然な反応です。

また、参加者がごく少ない行事に毎年予算がついていたり、役員会での茶菓代が固定で出ていたりすることに、「時代に合ってない」と感じる方も増えています。

もちろん、これらは悪いことばかりではありません。

でも「変わることも選択肢」と考えられると、もっと参加しやすくなったり、会費の使い方にも納得感が出てきますよね。

違和感を持ったときは、それをきっかけに会話が始まるチャンスでもあるんです。

実際の町内会費の使い道とは?

「町内会費って何に使ってるの?」という疑問に対して、具体的な使い道を知ることはとても大切です。

ここでは、代表的な支出内容をひとつずつご紹介していきます。

まずは、町内会の活動の中でも目にする機会が多い“イベント費”から見てみましょう。

地域イベントの開催費(夏祭り・敬老会など)

うちの町内会、夏祭りも敬老会もやってるけど、あれって全部会費でまかなってるの?

町内会で行われる行事の多くは、みなさんから集めた町内会費によって支えられています。

イベントは「見える使い道」ではありますが、具体的にどんな費用がかかっているかまでは意外と知られていません。

たとえば夏祭りの場合、テントや机・椅子のレンタル費、模擬店の材料費、音響機材や照明代などが必要になります。

子ども向けのゲームや景品、お菓子代もありますし、地域によっては消防団や演芸グループへの謝礼もあるんです。

敬老会では、お祝いの記念品やお弁当、会場の設営費などが必要です。

こうしたイベントには、参加者だけでなく、準備や運営に関わる人の動きも含めて多くの費用がかかっています。

また、地域のつながりをつくるという意味でも、会費を活用する価値があるといえるでしょう。

もちろん「自分は出てないから関係ない」と思う方もいるかもしれません。

でも、イベントを通じて地域に顔見知りが増えたり、子どもや高齢者の安心感が生まれたりすることは、回りまわって暮らしやすさにもつながっていくんです。

防災・防犯活動にかかる費用(備蓄・見守り)

町内会で備蓄や防犯パトロールをしてるって聞いたけど、それも会費から出てるんですか?

はい、それも町内会費の大切な使い道のひとつです。

普段あまり意識されにくいかもしれませんが、災害時や地域の安全を守るための活動にも、しっかりと費用がかかっています。

たとえば防災関連では、水や非常食、簡易トイレ、毛布などの備蓄品の購入や更新にお金が必要です。

これらは長期間保存する必要があるため、数年ごとに入れ替えが発生します。

さらに、防災訓練を行う際の案内チラシや備品、参加者への飲み物代なども意外と馬鹿にできません。

防犯活動では、地域を見守るパトロールのために使う反射ベストや懐中電灯、防犯ブザーの購入費用がかかります。

最近では防犯カメラの設置に町内会が関わるケースもあり、それも会費から一部負担されることがあります。

こうした支出は、目に見えづらいかもしれませんが、「何かあったとき」の安心を支える土台になっています。

普段は使われていないように見えても、「いざというときにある」のは、準備している人たちのおかげなんですね。

広報・通信関連の費用(回覧板・印刷物など)

毎月の回覧板とか、町内のお知らせって、誰が作ってるの?あれにもお金かかってるの?

はい。実は、ああいった連絡手段にも、ちゃんと町内会費が使われているんです。

町内会では、地域の情報を住民に伝えるために、定期的に回覧板や印刷物を作成・配布しています。

これも、広報活動の一環なんですね。

具体的には、用紙代やインク代、印刷費にくわえて、掲示板に貼るラミネート加工などにもコストがかかります。

また、配布物を作成するために使用するパソコンやプリンターの維持管理も、町内会費でまかなっている場合があります。

ほかにも、町内会報を作っている地域では、編集やレイアウト作業、写真の印刷などにも手間と費用がかかるんです。

それに加えて、LINEやメールを併用しているところでも、登録サポートやシステム設定に関する備品や説明資料の印刷費がかかることもあります。

こうした広報や通信の活動は、町内会の情報をスムーズに届けるために欠かせません。

「知ること」で地域とのつながりを感じることができるのも、こうした取り組みがあるからなんですね。

役員の交通費や打ち合わせの経費なども

町内会の役員さんってボランティアでやってるんですよね?それでもお金ってかかるんですか?

そう思われる方も多いかもしれませんね。

町内会の役員は基本的に無償で活動していることがほとんどですが、活動にかかる実費までは自腹では賄えない部分もあるんです。

たとえば、定例会や打ち合わせに出向く際の交通費や会場費、備品購入時の移動費などは、町内会費から支払われることがあります。

また、長時間の会議や作業がある場合には、ちょっとした飲み物や茶菓代が出ることも。

これも、負担が大きくなりすぎないようにという配慮のひとつです。

ほかにも、資料作成のためのコピー代や封筒・ファイルの購入など、こまごまとした経費も意外と積み重なります。

役員個人の負担にしてしまうと、なり手がますます減ってしまう…という現実もあるんですね。

こうした支出は、見えにくいけれど大切な「運営の裏方」を支える費用です。

負担をみんなで少しずつ分け合うのが、町内会という仕組みなんだと思います。

納得できないとき、どう質問すればいい?

「町内会費の使い方に納得できない…でも、どう聞けばいいのかわからない」

そんなふうに感じたことはありませんか?

ここでは、トラブルにならずに質問するコツを、やさしくお伝えしていきます。

「文句」ではなく「確認」の姿勢が大切

なんか納得いかないけど、文句っぽくならないように聞けるかな…?

その気持ち、とてもよくわかります。

会費の使い方について疑問があるとき、「苦情っぽく思われたらどうしよう」とためらってしまう方も多いんです。

でも、聞き方次第で印象は大きく変わります。

大事なのは、「文句を言う」のではなく、「教えてもらう」というスタンスを持つこと。

たとえば、「この項目についてもう少し詳しく教えていただけますか?」と聞くと、相手も受け止めやすく、説明しやすくなります。

「知らなかったので確認させてほしい」と伝えるのも、自然でやわらかい言い回しです。

また、直接話すのが難しいときは、班長さんなどに手紙やメモで伝えるのも一つの方法。

感情的にならずに、事実や疑問だけを伝えることが、スムーズな対話につながります。

会費はみんなで支えているものですから、使い方に関心を持つことは悪いことではありません。

確認の気持ちを大切にしながら、ていねいに話せば、きっと気持ちは伝わりますよ。

質問は総会・役員会・班長に相談してOK

質問してみたいけど、どこに言えばいいのかわからなくて…。

たしかに、町内会って少し距離を感じることがありますよね。

でも、町内会費の使い方について疑問があれば、ちゃんと聞いてもいいんです。

むしろ、住民の声を聞くことも、町内会の大事な役割なんですよ。

いちばんわかりやすいのは、年に一度の**「総会」や「役員会」などの場で質問してみることです。**

その場で配布された会計報告や議案について「もう少し詳しく教えてほしい」と言えば、ていねいに説明してもらえるはずです。

また、そうした場が少しハードルに感じる場合は、ご近所の班長さんに気軽に聞いてみるのもおすすめです。

「こんなこと聞いていいのかな…」と思う内容でも、実は他の人も同じことを感じているかもしれません。

町内会は、地域のために活動する“みんなの会”。

だからこそ、「わからない」「知りたい」と思ったことを共有することも、会をより良くする力になりますよ。

不満が改善のきっかけになることもある

どうせ言っても変わらないし…って思っちゃうんですよね。

その気持ち、よくわかります。

町内会に関することって、昔からの慣習が多いので「今さら何かを言っても無駄かも」と感じることもありますよね。

でも、実はそういった“ちょっとした不満”が、見直しや改善のきっかけになることもあるんです。

たとえば、「行事に出てない人も同じ会費で不公平」といった声が出たことで、参加者別に費用を分けて考えるようになったり、

「回覧板が見づらい」という意見から、LINEや掲示板での情報共有に切り替わった地域もあります。

つまり、住民の声があることで、運営側も「今のやり方で大丈夫かな?」と立ち止まって考える機会ができるんです。

静かにモヤモヤして終わるより、一言伝えるだけで流れが変わることもあるんですね。

もちろんすぐに変わることばかりではないかもしれません。

でも、地域をよりよくしていくためには、住民の気づきや提案がとても大切。

小さな声が、町内会を動かす第一歩になることもあるんです。

この記事のまとめ

町内会費の使い道が「不透明」と感じられる背景には、会計報告の分かりづらさや、参加していない行事への支出、時代に合わない慣習など、さまざまな理由があります。

実際には、イベントの開催費や防災備品、回覧板など地域の安心やつながりを支えるために活用されています。

納得できないときは、文句ではなく確認する姿勢で伝えることが大切です。

不満や疑問の声が、より良い町内会の運営へとつながることもあるのです。

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この記事を書いた人

現役町内会長のヒラリです。
年齢は40代、子育てをしながら地元の町内会長をしています。
「町内会のとびら」では、ヒラリが町内会を運営するときに必要な情報をまとめたり、実際に体験や経験したことを記事にしています。
町内会・自治会のことが気になる人、運営している人に役立ててもらえると嬉しいです。

詳しいプロフィールは運営者情報でご覧ください。

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