市区町村のアンケート調査結果とヒラリの地域にある町内会・自治会の情報を元に、町内会長・自治会長をやっている人の年齢や役員の年齢制限についてまとめました。
現役の町内会長であるヒラリの特定の世代が多い理由と今後に向けての考え方もお伝えしています。

このページの内容について、みなさんの町内会・自治会の情報を募集しています。詳細は「町内会・自治会の情報募集」をご覧ください。
町内会長・自治会長はどの年齢が多い?


町内会長・自治会長には、幅広い人々が務めていますが、それぞれの年齢に偏りがあります。
市区町村のアンケート調査結果を見ながら、「町内会長・自治会長にどの年齢が多いか?」をまとめました。
市区町村のアンケート調査結果
まずは、福岡市(福岡県)、横浜市(神奈川県)、津市(三重県)の町内会・自治会へのアンケート調査結果を元に町内会長・自治会長の年齢を見ていきましょう。
■福岡市(福岡県)


- アンケート調査期間:令和4年9月~令和4年12月
- 引用元:福岡市|第2章 自治会・町内会アンケート調査結果
■横浜市(神奈川県)


- アンケート調査期間:令和4年11月11日~令和5年1月31日
- 引用元:横浜市|令和4年度自治会町内会に対する依頼の見直しに向けたアンケート調査報告書
■津市(三重県)


- アンケート調査期間:令和2年8月26日~令和2年9月11日
- 引用元:津市|自治会に関するアンケート調査結果報告書
福岡市(福岡県)では60歳以上が「85.1%」、70歳以上が「57.9%」、横浜(神奈川県)では60歳以上が「83%」、70歳以上が「60%」、津市(三重県)では60歳以上が「81.6%」、70歳以上が「42.8%」が、町内会長・自治会長を務めています。
シニア世代(60歳以上)が多い
地域によっても異なりますが、一般的なイメージ通り、町内会長・自治会長には60歳以上が多くを占め、70歳代や80歳代の人も多くいます。
ヒラリの地域では、若い人が中心の新しい住宅エリアやマンションには、20歳代~50歳代の町内会長・自治会長もいますが、そのほとんどは1年や2年の任期で交代します。
任期が満了したにも関わらず、再任を繰り返している町内会長・自治会長になるとほとんどが70歳以上の人が多くいます。。
次からは、町内会長・自治会長にシニア世代が多い理由についてまとめてみました。



ヒラリの町内会が所属する地域連合会で、再任を繰り返している町内会長・自治会長のほとんどは70歳以上の人です。
町内会長・自治会長にシニア世代(60歳以上)が多い理由


福岡市(福岡県)、横浜市(神奈川県)、津市(三重県)のアンケート調査結果、ヒラリの地域でも、シニア層の町内会長・自治会長が多くを占めています。
ここでは、町内会長・自治会長にシニア世代が多い理由を考えてみます。その理由はいくつかありますので、一つずつ説明していきますね。
時間に余裕がある
今の時代、シニア世代でも仕事を持っている人もいますが、若い世代よりもシニア世代の方が時間があることが多いです。
町内会・自治会の活動は定例会議やイベントなどで、毎月のように予定が入りますので、若い世代、特に子育てをしている人にとっては、町内会長・自治会長をするのが時間的に難しいため、シニア世代が町内会長・自治会長に選ばれることが多いです。



ヒラリの地域では、月に1度の定例会議は平日の夜にありますので、若い世代で仕事をしている町内会長・自治会長は会社をいつもよりも早めに切り上げて、参加しています。
地元に詳しい
シニア世代は長い間、地元に住んでいることが多く、地域のことをよく知っています。
若い頃に班長・組長として町内会・自治会に参加したり、イベントを手伝ったりした経験があります。
町内会・自治会に関わった経験があるシニア世代は、町内会長・自治会長に選ばれることが多いです。



ヒラリはシニア世代が多い町内に住んでいますので、昔の町内や町内会のこと、みんなの人間関係など、いろいろなことをシニア世代の人たちから教えてもらっています。
人脈が広い


長年に渡り、地元に住んでいると多くの人と関わりがあり、人脈が広くなります。
町内会・自治会の運営や活動には、住民との連携やコミュニケーションが欠かせません。
町内会・自治会が主催するイベントのお手伝いを住民にお願いするとき、役員や部長・委員をお願いするときなど、住民同士でトラブルが起きたときなど、地元の知り合いが多いと物事がスムーズに進みます。



ヒラリは一時的に離れたことがありますが、人生の多くの時間を地元で過ごしています。
そのため、町内だけでなく他の町内にもヒラリのことを知ってくれている人が多いため、町内会長・自治会長になった後も、みなさんいろいろと協力してくれます。
経験が豊富
シニア世代は、人生の経験・社会での経験が豊富のため、町内会・自治会で問題が発生したときに、若い世代と比べると冷静に対処できます。
過去に職場やスポーツでリーダーになった経験がある人は、町内会長・自治会長に向いています。
ただ、町内会・自治会はボランティアの集まりなので、職場のように上から指示をするようなタイプの町内会長・自治会長だと周りがついてきてくれなくなる可能性があります。



今はもう退任しているのですが、ヒラリの知り合いに昔ながらのタイプ(頭ごなし上からものを言うタイプ)の町内会長がいました。
その町内会は端から見るとまっている印象でしたが、実際には辛い思いをしている役員や部長・委員が多くいたという話を後から聞いたことがあります。
地元愛が強い
シニア世代には、長年住み慣れた地元への愛情があり、地域をよくしたいという思いが強いです。
そのため、町内会・自治会の活動に積極的に参加する人が多いです。
地元への愛情が強い人が、町内会長・自治会長になって活動すると地域の雰囲気もよくなります。



ヒラリの町内会では、シニア世代でも町内会に無関心の人は多いですが、熱心に町内会の活動をしてくれる人にもシニア世代が多いです。
若い世代に「この人が町内会に関わってくれるといいな」とヒラリが思う人もいますが、仕事や子育てが忙しそうで、なかなか声がかけられません。
若い世代が町内会長・自治会長をできる仕組み作りが大切


町内会長・自治会長は土日以外だけではなく、平日にも活動することがあります。
そのため、仕事があり、子育てもしている現役世代には務めるのが難しいのが実情です。
仮に、平日には何もなく、土日だけ町内会長・自治会長としての活動をするとなっても、「平日にフルに働いているから土日ぐらいは休みたい」「土日は家族で過ごしたい」と思うのは仕方がないことだと思います。
若い世代が地域のことに興味があり、「町内会長・自治会長をやりたい」となっても時間的に難しく、さらに町内会・自治会に関わっている多くが高齢の人のため、この中に入っていくというのは厳しいです。
若い世代がもっと町内会・自治会に関わってもらえるよう町内会長・自治会長の活動内容の見直しだけでなく、町内会・自治会の運営方法を今の時代にあったものに変えていく必要なのかもしれません。



ヒラリには小学生の子どもがいますが、自営業で時間的な融通がある程度は効くため、なんとか町内会長ができています。
それにプラスして、妻の理解と実際に町内会の活動に協力してくれるのが大きいです。
町内会・自治会の役員の年齢制限はある?


ネットにある市区町村のアンケート調査結果には、「町内会・自治会の役員に年齢制限を設けているかどうか」という質問は見当たりませんでしたが、役員の年齢制限がないために出た意見や要望が記載されていました。
- 「80歳近くになって自治会長を務めることは大変であり、70才未満の年齢制限にしてほしい。」(引用元:福井市|H24自治会アンケート集計)
- 「年配者が多く若者の達が町内会行事等に参加しにくい役員は定年制があってもいいのかな?」(引用元:水戸市|「町内会・自治会」に関するアンケート調査結果)
- 「次世代を受け持つ若い力を育成するには、自治会長の定年制を設け、引継ぎ等がスムーズに行くようにしたい。」(引用元:佐世保市|町内会に関するアンケート調査結果報告書)
平生町には、年齢制限がありましたが、高齢化により年齢制限をなくした町内会・自治会もあるようです。
- 役員の年齢制限を設けていたが、自治会構成員の高齢化により手が減り、若い世代への負担が増えるため、次年度から制限をなくすことになった。自分の順番時にできる役があれば引き受け、無理であれば次の人に回すことになった。(引用元:平生町|令和3年度自治会アンケート調査結果)
名古屋市のように町内会長・自治会長が区政協力委員を兼ねることがあり、その区政協力委員は80歳未満という年齢制限があります。
なお、委員は新任・再任を問わず、委嘱時において80歳未満であることが要件となっています。
引用元:名古屋市|名古屋市区政協力委員について
この場合、町内会長・自治会長と区政協力委員を同時に辞めるパターン、区政協力委員だけを辞めて、町内会長・自治会長としては残る(年齢制限がない町内会・自治会)のパターンがあります。
ヒラリが市区町村のアンケート調査結果を見たり、ヒラリの町内会やその周辺の町内会を見る限り、役員に年齢制限があるところは少ない印象です。
町内会・自治会には、役員の若返りを図るために年齢制限を設けた場合、年齢制限に引っかかる高齢者が役員を辞めてしまうと「他に役員をやってくれる人がいない」という状況にになってしまうというジレンマがあります。



ヒラリの町内会には役員の年齢制限がありませんので、歴代の町内会長は可能な限り長く町内会長を務め、身体を壊してから辞めるという人が多かったようです。
この記事のまとめ
今回は市区町村のアンケート調査結果とヒラリの経験や実体験を元に、町内会長・自治会長を始めとする役員の年齢についてまとめました。
福岡市(福岡県)、横浜市(神奈川県)、津市(三重県)のアンケート調査結果とヒラリの町内会とその周辺の町内会を見ても、町内会長・自治会長はシニア世代(60代以上)が多く、その理由は主に5つあります。
- 時間に余裕がある
- 地元に詳しい
- 人脈が広い
- 経験が豊富
- 地元愛が強い
役員に年齢制限を設けている町内会・自治会は少なく、役員の高齢化が進んでいるのが現実です。